楼主が嵌ったその過程 ~始めはちょっとした好奇心~
さてさて、どうして霹靂にここまで嵌ったのか… 少なくとも最初にDVDを見た時はこんなはずではなかったのだが…
始まりは突然に
断言するが楼主は人形には興味が無い。当時この映画に対しても上映されたという記憶はほぼゼロだ。友人達が雪の日に日本でのプロモーション放映を観にいったという話題だけは記憶しているが、特に気にも留めなかった。
ところが、公開から一年ほど後の某月某日、たまたま入った○ニメイトで『聖石傳説』のDVDを見つけ、何を思ったかふと気まぐれに買ってしまったのである(魔が差したというのはこのことか?)。この気まぐれが運の尽き、広く深~い泥沼が待ち受けていたのだ。
そもそも、人形劇と言われて思い浮かぶのは『サンダーバード』、『新・八犬伝』、『平家物語』、あとは「ひょっこりひょうたん島」や「西遊記」(……歳がバレル? ^^;)。どれもそれなりに面白いが、全て暇つぶしに見た程度で決して人形劇に「嵌る」ことなど無いはずだった…霹靂シリーズを見るまでは。
映画館で観たかったかなと、遅まきながらちょっと後悔していた矢先、たまたま池袋のオールナイト(寿三郎氏の人形劇特集)の上演項目に入っているのを知った。勿論即行で鑑賞に行ったのは言うまでもない。ついでに言うならこのオールナイトで初めて霹靂の木偶というものを目の当たりにした(ファンの方が木偶持参で来館していたのである)熱心なファンもいるんだなぁと思ったとか思わなかったとか。
お主も悪じゃなぁ…
その原因は映画版の後についつい手を出した日本版『霹靂圖騰』 第九集~第十一集。この3巻はその存在自体が大変罪作りな商品で、『霹靂圖騰 全20話』のうち 9, 10, 11話というど真ん中の 3巻分だけを日本語吹替えで発売している。
最初は「あの映画にテレビ原作があるんだ…ちょっと見てみようかな?」程度の感覚で「9集~10集?中途半端だけど、続きもそのうち出るのかな」くらいに思って軽く購入したのだが…
突然中途半端でわけのわからないうちに始まった話が、あっという間に「では続きをお楽しみに♪」と終わってしまうのである。しかもどうやら続編は日本で出す予定が無いらしい。
映画版で可哀想~と思って見ていた素還真、テレビ版では益々酷いことに。総髪を振り乱して奔走する素還真…そんなこんなで追い詰められる様子に興味(やられキャラが好きだったり…苦笑)が出ていたのだが、………良い所で中途半端に『お・わ・り』。
どうあがいても発売されていないのだから日本で続きを見ることは不可能。「続きが気になる方はこのシリーズを見続けるしかない!」って…無責任にも楽しそうに原作に忠実に吹替えているナレーションが恨めしい。 なんという中途半端なことをしてくれるんだ!と思わず拳を握ってしまう同士の方も多く存在するのではなかろうか。
そう、この中途半端なエンディングが楼主を霹靂の底無し沼に放り込んだ最大の原因だったのである。此処であっさりと諦められるか否かが嵌り具合の分かれ目になっていることはほぼ間違い無いだろう。諦められればそれまで。諦められなかったら…霹靂沼へ歓迎光臨~
楼主の嵌り魂(?)に火がついた。
茨の道はどこまで続く…
あきらめきれない楼主はネットで霹靂シリーズの情報を漁りはじめた。中国語はまったく理解出来ないが執念で漢字を頼りに台湾サイトを徘徊。(繁体字で良かった♪ 漢字文化万歳~!) 幸いな事に色々出版・発売されているではないか! 「続きが見たい」の一念で、訳の分からないままDVDを購入するために霹靂會という公式ファン倶楽部への入会手続きをしていた自分がそこにいた ^^;)
幸い海外からの書籍購入や、種々の手続きといったやり取りには年季が入っている楼主。この程度の冒険はなんのその。
…そして鑑賞終了…
『霹靂圖騰』を見終わって思わず呟いた事は「う、嘘… (驚愕)」 (←頭の中真っ白状態 笑)
そう、この霹靂シリーズについて恐ろしい事が判明したのだ。なんと絶対的な始まりと終わりがない…全てのシリーズが前シリーズからの続きとなっているのだ!
所謂「シリーズの最終話」は「初めであり、終わりである」みたいな某宗教の神のような展開で、結局本来の意味での「終わり」でも「始まり」でもない。
まさしく“いわゆる始まりは屡々終わりであり、終わることは始めることである (T・S・エリオット)”を体現(誤!)したシリーズなのだ(苦笑)
蒐集之路 不由分說
さらに色々探し回って、可能なものはありったけ(?!)集め、何時の間にやら関連商品や映像商品、果ては木偶を求めて台湾通いを繰り返す自分がいる。
線路は続くよどこまでも
書籍と違い、霹靂はそのキャラがいなくなれば少なくとも収集底なし沼から脱出できる。新しい素還真商品が出ない限りさっぱりコレクションから足を洗い、素還真の出ない霹靂を見ることもなく、長い霹靂道も終わるはずなのである。
問題は…先にも述べたとおり嵌ったキャラが「死なない」主役だったこと…(笑) 運がいいのか悪いのか、沸いては消え去るキャラクターがわんさといる中で(おそらく)霹靂が終わるまで消えることがないキャラなのである。
素還真は通常では興味の対象に当てはまらないはず…なのに~~なぁぜ~~… あ、そうか! 主役とはいえ全く主役とは思えぬやられキャラだから! おそらく初めて見た霹靂圖騰で見事にやられていたあのシーン、あのやられっぷりが嵌り心をくすぐったのだ。
嵌ってしまえば痘痕も笑窪。もうあっさり観念してまっしぐらに突き進むしかなさそうだ。
そんなこんなで何時まで今の状態が続くのか、それこその神のみぞ知る・・・ 要は幸せならそれでいいのさ♪ 素素我愛你啊~~
2003年記